【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
【刑事として、恋人として】

side裕太



 「……川畑」

 「源さん……」

 「大丈夫か?」

 「……はい。大丈夫です」

 「……お前、事件の捜査から外されることになった」

 「え?何でですか?」

 「……お前の恋人が、事件の関係者になったんだ。仕方ないだろう」

 「でもせっかく、ここまでやった来たのに……!」

 「お前の気持ちは良く分かる。……でもな、事件の目撃者が、お前の関係者なんだ。……関係者が事件に巻き込まれたんだから、捜査から外れることになるのは、当然だ」

 「……でも」

 「これはもう決定事項だ。警視からの命令だ」

 「え?警視……?」

 「そうだ。事件の関係者になった以上、お前はもう捜査に加わることは出来ない」

 「……そんな……」
 
 源さんは、俺の肩を叩くと、そのまま一課へと戻ってしまった。

 「……くそっ」

 悔しい……。その言葉しかなかった。

 若葉さんを助けてあげたい。だけど俺は、捜査から外された。 
  
 もう助けることは出来ない……。

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