【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 「ごちそうさまでした」

 「またのご来店お待ちしております!」

 彼女は可愛いらしい笑顔で、見送ってくれた。


  



 「彼女、笹木さんって言うんだね」

 「……へえ」

 「笹木さん、可愛かったな。笑顔が素敵だった」
 
 「……まぁ、たしかにな」

 「でもまさか、この前のひったくりの被害者だとは思わなかったけどな」

 「ああ、俺もびっくりしたよ」
 
 「ま、そのおかげで安くしてくれたし?しかも割引券もらえたし。また行くしかねぇな、これは」

 「……俺はもう、行かないからな」

 「え、なんでだよ?」

 「俺行列待つの好きじゃないんだよ。どうせ行くなら、予約してから行く」

 「なるほど。じゃあ次は予約してから行くか」

 「は?行くのかよ?」

 「だって、割引券もらったし?行かないわけにはいかないだろ?な、川畑?」

 「……絶対に予約だからな」

 「OKOK」

 だけど彼女とまさか、あんな所で会えるなんて……びっくりだった。


< 16 / 257 >

この作品をシェア

pagetop