【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
side裕太
若葉さんは不安と緊張、そして色々と考えてしまっているようだった。
泣きたいくせに、無理矢理笑って自分を明るく振る舞おうとする。
それは若葉さんの悪い癖だ。だから俺は、しっかりと若葉さんのことを守ってやらないとと思った。
若葉さんは泣いている顔よりも、笑った顔の方が好きなんだ。だから、ずっと笑っていてほしい。
そして若葉さんは食器を洗うためキッチンに立っていた。
その間、俺は山崎と連絡をとり、今の捜査がどういう状況なのかを聞き出した。
【ヤツに事情聴取をしたが、何も知らないと言っている。コンビニ強盗なんかやっていないの一点張りだよ】
【そうか……。ヤツの火傷は、何で出来たものなのか分かったか?】
【ああ。3年前バイトしていたラーメン屋が火事になり、その際に出来たものだと本人は言っていたよ。もちろん裏は取った。ヤツの火傷については、関係者の話で間違いなかったよ】
【そうか……】
【ただ、アリバイがな……】