【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「……もしかして、あたしの言ったこと……。信じてもらえてないってこと、ですか?」
静かにそう言った若葉さんは、少しだけだけど震えていて……。
下を向いたまま、唇を噛み締めていた。
「……違います。そういう訳じゃないです。ただ、もう一度事件を整理するために、若葉さんに話を聞きたいんだと思いますので」
「……分かりました。大丈夫ですよ」
「すまない……。若葉さん」
「いえ、気にしないでください。あたしなら、大丈夫です」
「……若葉さん」
「事件の捜査がそう簡単にうまく行かないことくらい、あたしもなんとなく分かっていますから」
「……確かに、事件の捜査はそう簡単にうまく行かないこともあります。だけど、若葉さん。絶対に彼らなら、やってくれると俺は信じています。……大切な仲間ですから。だから、信じてくれませんか?俺の仲間を。俺たち警察を」
「……はい。信じます。もちろん、裕太さんや警察のことを、信じています」