【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書

 
 「これでもう、大丈夫ですよ。……お待たせして、すみません。若葉さん」

 「いえ……。犯人を捕まえてくださって、ありがとうございます」

 「いえ。俺は何もしてないですから」

 「……本当に、すごいですね。警察って。ちゃんと捕まえてくれるんですもん、犯人」

 「はい。俺たちは、市民の安全を守る警察ですから」

 「……ありがとう。裕太さん」

 「いえ」

 嬉しさと安心が解き放たれて、あたしは涙が出た。ホッとしたっていうのもあるし、緊張もあった。

 ギュッ……!

 あたしは思いっきり、裕太さんに抱きついた。

 「えっ、若葉さん……?」

 「本当にありがとう!裕太さん。皆さんのおかげです。本当に、ありがとう」

 裕太さんと、そして裕太さんのお仲間に心から感謝した。

 そしてその日の夕方のニュースで、今回の事件の報道が流れていた。事件の犯人は、後日検察へと送検されることになったとのことだった。そして警察の活躍で、また一つ事件は解決を迎えた。

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