【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 「源さん、お疲れ様です」

 「おー川畑。お疲れさん。お前も呼ばれたのか」

 「はい」

 「川畑くん、待ってたよ〜」

 「玲美(れみ)さん、遅れてすいません」

 「いいのよ〜」
 
 「で、玲美さん、何が見つかったんですか?」

 「そうそう。これよこれ」

 玲美さんはいくつかの、シャーレに入った微物や皮膚片、繊維片などを見せた。

 「なんですか?これは」

 「まず、被害者の衣服に着いていたこの繊維片だけど。調べたらニットの繊維片だったわよ」

 「ニット?」

 「そう。でもニットって言っても、セーターとかじゃないわね。恐らくニットの帽子か、ニットのストールもしくは、マフラーとかかもしれないわね?」

 「……なるほど」

 「あとこの皮膚片だけど、被害者の爪の中に入っていたわ。恐らく死ぬ間際に、犯人の腕か手を引っ掻いたのかもしれないわね」

 「じゃあ犯人の腕には、引っ掻き傷があるってことですか?」

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