【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書

side若葉



 「若葉さん!」

 「あ、裕太さん!」

 走ってくる裕太さんに向かって手をふった。

 「すみません!遅くなって……!」

 「いえ!気にしないでください。お仕事だったんだから、仕方ないですよ」

 「本当にごめん」

 「だから、大丈夫ですよ?気にしなくて。別に遅れたからって気にしてませんし」

 「ありがとう、若葉さん。お礼にご飯でもご馳走するよ」
 
 「え?いや、大丈夫ですよ?」

 「いいんだ。俺がご馳走したいんだよ。ね?若葉さん?」

 「……そういうことなら、じゃあ。ご馳走になりますね?」

 「ああ。好きなもの何でもご馳走するよ」

 「本当ですか?じゃあイタリアンが食べたいです」

 「イタリアン?いいよ。ご馳走するよ」

 「ありがとうございます。では、行きましょうか?」

 「はい」

 あたしは裕太さんの腕に自分の腕を絡めて、歩き出した。

 「若葉さん、寒くないですか?」

 「はい。大丈夫です」

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