【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 こうやって気を遣ってくれる所も、裕太さんの大好きな所。優しくて紳士で……。

 そんな裕太さんにあたしは、いつもドキドキして幸せな気持ちになる。

 「裕太さん、事件の捜査、順調ですか?」
  
 ニュースでやっていたけど、今度は公園の敷地内で遺体が発見されたようで、裕太さんたち一課の人たちが現在も捜査中らしい。
 
 あまり人に事件の内容なんかは話すことが出来ないということらしいので、話せる部分だけ話してくれている。

 「ん〜順調のような、順調じゃないような……?」
  
 「そうなんですか?」

 「ん〜。詳しくは言えないけど、被害者の身元が未だに分かっていないんだ」

 「それ、さっきニュースでやってました……。被害者の身元が不明だって」

 「そう。だけど一つだけ分かったのは、被害者はあの場所で殺害された訳じゃないってことだね」

 「え、そうなんですか?」

 「まぁそれだけは分かっているんだけどね……。なかなかそこから先が進展しなくて、困ってるよ。案外厄介な事件になりそうだ」
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