【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「あ、見て見て裕太さん!」
「何?あ、ちょっと若葉さん……!」
裕太さんの手を引っ張ってグングンと進んでいく。
ちょうどやっていたのはアシカのショーだった。始まったばかりのようで人がたくさん集まりだしてきた。
「見て!アシカショーやってる!」
「本当だ。アシカショーだ。久しぶりに見るかも」
「あたしも〜。水族館なんて、いつぶりかな
……?」
両親が亡くなる前に何度か行った記憶はあるけど、それ以降の記憶はないしな……。両親が亡くなってからは家族でどこかに行くなんてこともなくなったし……。
「俺も高校の時、付き合ってた彼女と行ったのが最後かな……?」
「えっ」
高校の時に付き合ってた彼女と水族館デート……。なんというか、それを聞いて今、ちょっとだけヤキモチ妬いちゃう……。
「え、若葉さん?どうかした?」
「いえ!別に!なんでもない!」
ヤキモチ妬いてるなんて、恥ずかしくて言えない……!