【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 だけど店長が気を遣ってくれているから、それを拒絶することも出来なくて。

 結局、店長やみんなに甘えてしまってばかりいる気がする。

 だから少しでも恩返しがしたくて、あたしは一生懸命カフェでお客様のために。そしてスタッフのために働いている。

 「あの、店長……」

 「ん?どうしたんだい?」

 「……すみません。気を遣ってもらって」

 「全然。気にしないで?」

 「はい。……あたし、店長には本当に感謝してます。ありがとうございます」

 「いやいや。感謝されること何もしてないよ。むしろ俺の方が若葉ちゃんに感謝してるよ」

 「え?」

 「だってあんな目に遭っても、若葉ちゃんは働きたい。裏方でもいいから働かせてほしいって言ってくれたしね?……正直に言うと、辞めたいと言われると思ってたしね」

 「そうだったんですか?」

 「そうだよ。俺が買い出しに行かせたせいでこうなった訳だし……。正直辞めたいと言われても、引き止められないなって思ったよ」

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