【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「……川畑、その気持ち、絶対に忘れるな」
源さんはそう言うと、俺の肩を叩いてどこかへ行った。俺はその間も、ずっと祈りながら若葉さんのことばかりを考えていた。
若葉さん……。大丈夫。きっと目を覚ましてくれる。そしたら若葉さんに、結婚しようって伝えよう。プロポーズしよう。
俺が若葉さんの支えになりたい。若葉さんがそれをもし断ったとしても、イヤだと言われても、若葉さんのそばにいると決めたんだ。……もう絶対に離れるわけにはいかない。
「……川畑」
「山崎……」
「……きっと意識を取り戻してくれる。大丈夫だよ」
「でももし、意識が戻らなかったら……。俺はどうすればいいんだ……」
「……お前が彼女のことを信じなくてどうするんだよ。彼女だってきっと、お前が信じてると信じて、懸命に生きようとしてるんだ。……待っててやろう。必ず意識を取り戻してくれる」
「……ああ」
早く若葉さんの笑った顔が見たい。それだけを祈った。