【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「……よかった」
あたしが庇った女の子は、生きてたんだ……。それを聞いただけで、安心した。
「……あなたも、危険な状態だったのよ。もしかしたら、このまま……」
看護師さんが言いたいことはなんとなく分かった。あのまま目を覚まさなかったら、あたしは死んでいたかもしれないってことだったんだなって。すぐに悟った。
「……助けてくれて、ありがとうございます」
でも今、本当に感じるのは。生きててよかったって本当に思ったことだった。あたし、本当に生きてるんだ……。
「笹木さん、お連れの方が来てくれましたよ」
「お連れの方……?」
そしてドアの方に視線を向けた瞬間。あたしは驚いて声も出せなかった。だってそこにいたのは……。
「若葉……さん」
「……裕太……さん?」
あたしがずっと会いたかった人。そしてあたしがずっと大好きな人だったから。
「よかった……。本当によかった」