【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「どうしたの?」
「え?あ、いや。なんでもない」
美しい妻に見惚れてしまうほど俺はこんなにも若葉さんを愛しているんだとつくづく実感する。これからも毎日、若葉さんのことを大切にしよう。
「「いただきます」」
お互いに座って朝の情報番組を見ながら、朝ごはんを食べる。
「あれ、この事件って……」
「ああ。20年経って、再審が決まったんだ」
「そっか……。じゃあ判決が、変わるんだね」
「そうだな。……随分長くかかったけど、よかったと思う。諦めないって、本当に大事だな」
「……そうだね。誰かが諦めなければ、きっとその気持ちは伝わるしね?」
「そうだね」
若葉さんが目を覚ました瞬間と同じだ。本当にその通りだと思う。諦めない強さとその心は、その人の力を呼び起こしてくれるから。
今があるのは、その気持ちと強さのおかげかもしれない。
だから俺は、刑事を続けるんだ。刑事としての仕事が好きだから。