【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 憧れだったヒーローと一緒に刑事として仕事が出来るなんて、ワクワクしたし、緊張もした。

 だけど残念なことに、源さんは俺のことを覚えてなかった。だけど頑張れよと1言言ってくれたのを覚えている。

 確かに源さんは、身勝手で一人で行動ばかりするから、みんな呆れているけど。それでも源さんは、いつも正しいことをする。

 源さんにとって、それが正義なのかもしれない。

 「課長!報告書です。確認お願いします」
 
 「ああ、ありがとう」

 「じゃあ俺は、お先に失礼します」

 「ああ、お疲れ様」

 「お疲れ様でした」

 「……川畑」

 「はい?」

 「……いや、何でもない。お疲れさん」
 
 「お疲れ様でした」

 昨日といい、今日といい、ずっと麻薬の密売組織とのつながりに加え、ブツの取引が行われたら直ぐさま現行犯逮捕するために、源さんと一緒に見張っていた。
 
 そして行われた麻薬の密売組織との現場。間違いなく源さんの読み通り。やっぱりすごいな、源さんは。


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