【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「そうなんですか?」
「そう。季節限定と言っても、その日の気分や体調に合わせて調合してくれるオリジナルのハーブティーもあるし、パックになっていて、売っているものもあるんだ」
「へぇ〜すごいですね」
「さ、着いたよ。ここだよ」
「ここですか?……うわ、ハーブのいい香りがします」
「お店の中にハーブがたくさんあるんだ。香りが店の外まで香るんだ」
「……すごくいい香りがします」
「さ、中に入ろうか」
「はい」
お店の中に入ると、いらっしゃいませという声が聞こえてきた。
だけどにわかに香るこのハーブの香りは、心を安らげてくれそうな、そんな優しい香りがした。
「お、いらっしゃい裕太」
「よ、久しぶり」
「久しぶりだな?……ってあれ?今日は女の子連れてるのか?珍しいな」
「うるせえ。奥の席座るぞ?」
「ああ」
刑事さんに促され、奥の席へと向かい合うようにして座った。