【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
side裕太
「課長、戻りました」
「おーお疲れ様さん!どうだった?」
「はい。聞き込みした所、被害者は恨まれるような人ではなく、仕事にも真面目で面倒みが良く、とても優しい人だと職場の関係者は言っていました」
「そうか。……他には何か分かったか?」
「はい。被害者には姉がいるようなのですが、その姉が、事件当日に被害者と会う約束をしていたそうなんです」
「何?それは本当か?」
「はい。間違いありません」
「そうか」
「被害者が姉の家に行く予定だったそうなのですが、約束の時間を過ぎても家に来なかったため、心配して何度も電話をしていたそうです。しかし何度電話しても繋がらなかったため、伝言だけ残して折り返しが来るのを待っていたそうなんです」
「なるほど。その約束をしていた時間は、何時頃だ?」
「お昼の12時だそうです。いつもなら時間より前に来るから時間に遅れてくることはまずないと、姉が証言していました」