【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「山崎、どうだった?」
「調べてみたら、一つだけあったぞ。まだ押収してない防犯カメラがな」
「本当か?」
「ああ。現場から300m離れた小さな駐輪場があって、そこにあったよ。防犯カメラがな」
「ナイス山崎!さすがだなお前は!」
「で、そこの駐輪場を貸し出してる大家に話を聞いてきた」
「で?」
「そしたら事件当時、怪しい男がそこの駐輪場にバイクを停めていたらしくさ。慌てて駐輪場から出ていく姿を、大家がたまたま目撃していたんだ。……そのバイクの男、かなり慌てている様子だったらしい」
「……なるほど。一人怪しい人物登場ってことか」
「ああ。だが顔はよく見えなかったらしい。姿だけだから、一瞬しか見ていないようだった」
「なるほどな。そのバイク男、かなり怪しいな」
「ああ。だが顔が分からない。バイクのナンバーも見ていないらしいからな。……手がかりとしては少し薄いな」