【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 通り魔殺人を起こした男は、当時20歳の大学生で。……薬物を乱用していて、錯乱状態になっていて、まともに話を聞ける状態なんかじゃなかった。

 そして警察署での取調で、その人は自分がやったことは覚えていないと話した。

 薬物乱用で、薬物を使用していた挙句に殺人事件を起こしたのに、覚えていないなんて……。

 そんなことが通る訳ないと、思った。頭おかしいって思ったし。

 だけど警察はそいつを検察へと送検して、のちにそいつは裁判にかけられることになった。

 ……無差別通り魔殺人事件の被疑者として。そいつは裁判でも、自分は無罪だと、やっていないと容疑を否認した。

 だけど裁判で彼には、実刑判決が下され。結局彼は無期懲役となり、後に刑務所へ服役された。

 ……父親を殺した犯人の顔を裁判所で見て、あたしはすごく腹がたったし、何より悔しかった。

 出来ることなら、コイツを今すぐ殺してやりたいとさえ、思った。

もうそんなこと、思っても仕方ないけど。

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