【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「……太……陽?」
「そう。君の笑顔は、俺の気持ちを軽くしてくれるんだ。……ちょっと大変な時でも、君の笑顔を見ているだけで、元気をもらえるんだ。それだけで、俺の勇気になる」
「……刑事さん」
「だから俺は、君にはいつでも笑顔でいてほしいんだよ。いつでも明るく元気ないらっしゃいませを言える、そんな君でいてほしいと思ってる」
自分でも何を言っているんだろうとさえ、思った。
こんなこと言うつもりなんかなかったし、どうしてこんなことを言っているのかすら、分かっていない。
だけど1つだけいえることは、これが本心だということ。嘘偽りのない、本心だということだ。
「……刑事さん、ありがとうございます」
「え、いや……っ!」
そしてその時だった。俺の目の前には突然、彼女の顔があって。……そして俺の唇には、彼女の唇の柔らかい感触があった。
……えっ、俺まさか。笹木さんと、゛キス゛してる……!?