【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「……はい。そうですね」
「お茶ならいつでも、付き合います。気軽に連絡してください」
「……刑事さん」
「じゃあ俺は行きます。……帰り、気を付けてください」
「……はい。ありがとうございます」
刑事さんの優しさが本当に心地よくて、まるで自分が自分じゃないみたいだった。
おかしくなってしまったのかもしれないと、本気でそう思った。
「はぁ……」
しかしあたし、なんであんなこと、しちゃったんだろう……?
まさかあたし、あの状況の中で刑事さんにキスをしてしまうなんて……。とんだ失態だ、これは。
しかも付き合ってるわけでもないのに、いきなりあんなふうにキスをしてしまうなんて……。
刑事さんを困らせてしまうなんて、なんてことをしてしまったんだろう、あたしは。
刑事さんは優しいから気にしないでと言ってくれるけど……やっぱり気にしてしまうよ。だって2回もキスしてしまったのだから。