【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 そして目を通していくと、そこには彼女の父親らしき人の名前が記載されたいた。

 「……これか」

 この人が、彼女の父親……。父親が、娘と妻を助けようとしてかばってため、犯人に刺されたと書いてあった。

 「……なるほど」

 背中から心臓までを一突きされたため、出血多量で亡くなったみたいだな……。少しは息があったのかもしれないな……。

 だけど警察が駆けつけた時にはもう、亡くなっていたと書いてあった。死因は、刺されたことによる出血多量での死亡。

 ……彼女の言うとおり、父親は彼女の目の前で亡くなったんだな。そして彼女は、その時の記憶障害になり、記憶を失った……。

 目の前で父親を失い、記憶障害になった彼女は、当時まだ10歳。小学5年生の時だった。

 彼女の母親はケガだけですんだが、父親が亡くなった1ヶ月後に自殺をしていた。旦那が亡くなって、そして娘が記憶喪失になったことが、原因のようだった。

 
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