【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
そう思った途端に、なぜか俺は走り出していた。勝手に足が動いてしまったとでも、言うのだろうか……。
彼女に会いたくて……。会いたくて仕方ないんだ。
会って早く、この気持ちを伝えたいと思った。
笹木さん、君が好きだって。
店の中へ入ると「いらっしゃいませ〜」という彼女の明るい声が聞こえた。
「え?刑事……さん?あ、あの、どうかされましたか?」
「……笹木さん、少しお時間いいですか?お話したいことがあります」
彼女は目を丸くして驚いたような顔をしていた。
「え?話……ですか?」
「はい。とても大事な、お話です」
「……あ、はい。じゃあ外で、少し話しましょうか」
「お忙しいのに、すみません」
「いえ、少しだけ待っててください」
笹木さんはいったんバックヤードへと姿を消していった。
そしてその5分後に、着替えてきた笹木さんが、店の外へと出てきた。