【完結】モンスター撲滅委員会
この場所が知れて
ママと出会えて、よかった。
こんなに話しやすい男のひと
他にいないもんなあ。
カイくんは……
なに考えてるか未知すぎるし。
「そよ」
えっ。
名前、呼んでくれた……!
「そんなに簡単に。他人を信じるな」
――――え?
「断言しておく。カイは。お前のことあっさり見捨てるぜ」
「……っ」
「甘い蜜ってのは。いつまでも吸えないもんだ」
わたしは、べつに
甘いミツを求めてカイくんと一緒に動いているわけじゃない。
「組織のメンバーに。“いいひと”なんて、いない。もちろん俺だって例外じゃない」
そんなこと、ないよ。
ママが極悪人だとは思えない。
カイくんだって……
「お前みたいな人間から一番遠い場所に。どういうわけか、アイツは連れてきた」
「わたしが望んだんです」
もっと、知りたいって。
一緒にいたいって願ったんです。
「いいや。それはちがう」