【完結】モンスター撲滅委員会

「……え？」

「アイツのことだ。下心がなければ、どれだけ懇願されたところで望みを聞きやしない」


――――？


「これは、俺の勝手な想像でしかないが。恐らくは。当たってる」


ママが、神妙な顔つきをする。


「そよ。お前はカイに利用されているんじゃないか」

「はい」

「！」

「本人からそう、聞いてます」


それを受け入れているつもりです。


「ママの言葉に、安心しました。利用価値があるから連れて来てくれたって知れて。……嬉しいです」

「お前なあ」

「やっぱりママは、いい人です。わたしのこと。心配してくれてるんですよね？」

「……知らねーぞ。どうなっても」

「大丈夫です」

「まだ。引き返せるんじゃないか」


それは、たぶん無理。


カイくんは

わたしが逃げることを、許してはくれない。


わたしもそれを望んでいない。