【完結】モンスター撲滅委員会
「ほめてるほめてるー」
テキトウに言ってません!?
「キミの魅力は。なんといっても相手から見下されるところさ」
だ、だから。
それのどこが長所なんですか。
「ほら。僕たちって、みーんな。超優秀だからさあ」
“僕たち”
――――カイさんには仲間がいる
「異色なキミは。使いようによっちゃ使えるってわけ」
カイさんはわたしの知らないところで
誰かと、モンスターを狩っている。
モンスターといっても
腕が何本もあったり鋭い牙のあるような
ロールプレイングゲームの怪物ではなく
カイさんの狙いは、人間だ。
「演技でもなんでもなく。素でバカだし」
やっぱり褒められている気がしない。
というかストレートにバカと言われた。
ムッとしてしまったわたしの頭に手をポンと置くと
「すねないでー?」
髪をクシャっとしてくる、カイさん。
「キミがかわいいからイジワルしたくなるんだ」
……どうせ、それも冗談なんでしょう?
わたしがカイさんの言葉をいちいち本気にするから、オモシロがってそういうことを言うんだ。