イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
「…は?なんで泣く?」
会長が焦ったような顔で、私の顔を覗きこむ。
「ごめんなさい」
泣きながら言うと、会長は驚いたように目を丸くして。
「なんでお前が謝んの」
そんなことを言うので。
「酷いこと言って、ごめんなさい」
素直に謝ると、また涙がこぼれてしまう。
「別に酷いことなんて言ってないだろ」
会長は困ったように微笑んで私の頬に触れ、親指で涙をぬぐってくれる。
…いつもあんなに俺様なのに。
こんなに優しくするの、ずるい。
「似合わない?」
聞かれた私が首を横に振ると、会長は満足げに笑った。
そして、私の手をとって歩きだす。