イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
黒髪になった会長と歩きながら、私は途方に暮れている。
と、同時に。
なにをしても注目の的になってしまうなんて、大変だろうな。
そんなことも思う。
巻きこまれてる私が、呑気に考えることでもないんだけど。
命からがら教室に辿りつき、きょうちゃんと森川と挨拶を交わした。
「まだ騒がれてんの?会長の黒髪効果すごいね?」
「もう1週間経ったのに…」
「でも本当、黒髪になってもかっこいいね」
きょうちゃんが感心したように言うと、森川も頷く。
「俺、会長って男だなって思うよ」
真面目な顔でそんなことを言うので、私は頭上に?を浮かべた。
「森川、それどういう意味?」
「どういうって…」