イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
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生徒会室でお昼を食べることにも、随分慣れてしまった。
私の横には会長、前には流奈さん、斜め前には副会長。
いつもどおり他愛ない話を続ける流奈さんは、
「…ごめん、無理」
お箸を持ったまま、堪えきれない、というように言って笑った。
「とーる、本当、その髪だめだよ、笑っちゃうよ、笑い殺されるよ」
流奈さんは会長を指さして、お腹をかかえた。
副会長曰く、1日に数回こうして流奈さんは笑いだすらしい。
会長は完全にそれを無視して、サンドウィッチを口に運んでいる。
「流奈、そろそろ慣れろ」
副会長が短く息をついて言った。
会長の髪が黒くなったのは私の責任でもあるので、少し気まずい。