イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
「えー!未来ちん、流奈たちが同行すること知らなかったの?」
バスが動きだすと、後ろの席から身を乗りだして流奈さんが言った。
流奈さんの横、会長の真後ろに座っている副会長は、バスの中でもなにやら本を読んでいるらしい。
「はい全然…」
私は悲しみで凍りついたままの笑顔で言う。
「こういう日帰りのイベントは、なんかあった時に先生のフォロー入れるように参加することになってるんだよ。てか、とーる!なんで教えてあげなかったの?」
流奈さんが会長を責めるように言うと、会長は悪びれもせず。
「面白そうだから」
鬼。悪魔。
私がルンルンしてるの見て、ずっと嘲笑ってたんだ。
うう。
涼しい顔で頬杖をつき、窓の外を見ている会長をじっと睨む。
会長は横目で私を見て言った。
「楽しみだなー?外でご飯」