イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
「…お父さん、です」
「うん」
「知ってるんですか?」
「そんなことまで知らねーよ」
呆れたように、だけど優しく笑う。
「だって、私の情報は揃ってるって」
「生徒会長だからな」
「それ関係あります?」
「生徒に関するある程度の情報はある程度手に入る」
にやり、笑って会長が言うので、今度は私が呆れていると。
「でも、未来が話したことだけを俺は信じる」
会長は私の髪から手を離し、また、私の手を握った。
「だから、未来が知ってほしいと思うことだけ、話せばいい」
そして歩きだす。
前にも見た。
私の手をとって、引っ張って、ゆっくり歩きだす会長の背中。