イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
ああ、生徒会室が寒い…。
もうすぐ夏がくるっていうのに…。
副会長は銀縁の眼鏡を外して、それから大きくため息をついた。
「桜田。どうやって、2年になったんだ…」
「えっと…ギリギリ?」
「ギリギリどころじゃない!1学期の中間の試験範囲は、半分以上は1年の学習範囲だぞ。1年間で1番楽な試験のはず…。それが…こんな基本問題も分からんとは…?」
「すみません…すみません…」
「謝ったって成績は上がらん!」
…無口で穏やかな副会長が、試験前に鬼に変わるなんて知らなかった…。
そもそも、私が気を抜きすぎてたんだ。
ていうか、生徒会室で勉強なんてするもんじゃないってことだ…。