イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


普段はクールな副会長の、貧乏ゆすりが恐い。

なんでもっと勉強しとかなかったんだろう…。


私が解いた数学の問題を、副会長はため息をつきながら採点している。

一通り終わったあと、私を見て。


「1年からやり直せ」


私は両手で顔を覆った。


半泣きだ…。


「おい透!」

「なんだよ」


会長は仕事をしながら返事をする。


「俺の手には負えない」

「宗介なら大丈夫だ。俺は忙しい」

「お前の女だろ、お前でどうにかしろ」


女じゃない、女じゃない。

私は無言で首を横に振る。


仕事の手を止めた会長と目が合うと、くすり、笑われてしまった。


やっぱり嫌だ、この人たち!

優しい人たち、だなんてちょっと前まで思ってたけど、違う!


前言撤回!


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