イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


そういえば結構な時間一緒にいるのに、連絡先さえ交換してなかった。


流奈さんに呆れられたこともあったな。



3年のフロアに行ったら怒られるし、なんかあった時のために連絡先は知ってる方がいいよね。


そう思っていたら。



「…勉強、1人でやるんだろ」


唐突に、そう言われた。


私が頷くと。


「分かんねーとこあったら、連絡すれば」


そっぽを向いて言う会長。



…気にかけて、くれてたんだ。

なんか偉そうだけど。



「宗介の方よかったら、宗介の連絡先教えるけど」


会長らしくない謙遜の言葉に、私は首を横に振る。


そして咄嗟に口走ったのは。



「会長が、いいです」



会長が、目を丸くする。



…会長が、いいです…?


なに言ってんの、なに言ってんの、なに言ってんの、私?!


顔が火照るのが分かって、焦ってしまう。



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