イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
「お前ら…」
会長がじろり、2人を睨む。
「あらあら?なんか大丈夫そうな雰囲気?」
流奈さんがからかうように笑って、私を指さし、
「悪いな桜田、中に鞄を置いたままだったんだ」
立ち上がった副会長が淡々と言うので、私は2人に頭を下げた。
「すみません、こんな外で待たせたりして…」
「そんなん全然いいってー!」
普段以上ににこにこ笑う流奈さんに、会長が息をついて。
「…で、聞いてたのか?」
そんなことを言うので、私は顔が真っ赤になる。
ええっ聞こえるかな?!
そんな大声で話したりしてないけど聞こえたかな?!
「ここのドア分厚いから聞こえないって!」
流奈さんが大きく手を振って言って、ちらり、私を見て。
「おアツかったのかもしんないけど?」
そんなことを言うので、私は千切れるんじゃないかと思うくらい強く首を振る。