イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
会長の脇腹をつついて流奈さんが、
「生徒会室でなにしてたのさあー?」
聞くと、会長はちらりと私を見て。
綺麗な目を片方だけ細くして、薄い唇を少しゆがめて意地悪く笑って言った。
「なんだろうな?」
「…………っ!!」
ぎゅぎゅぎゅっと心臓が縮まるのが分かって。
私は思わず、会長の腰をグーで殴ってしまった。
「全然痛くねー」
会長が言うと、流奈さんが楽し気に笑う。
「宗介と流奈はさっさと鞄、取ってこい」
言われた2人が生徒会室から鞄を持ってきて、4人、並んで歩きはじめた。
そういう、騒がしい、夏休み前日のお話。