イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


「全校生徒の皆さん、夏休みはどうでしたか?有意義な時間だったでしょうか。今年は昨年に比べて全国的に猛暑日が続き……、えーと」


会長の真面目な言葉が途切れ、短い沈黙が訪れると。


ごくり。

女の子たちの息を飲む音と期待の胸の高鳴りが、こっちにまで伝わってくる。


会長がにやりと笑って右手を挙げ、

「海、行った人?」


そう言うだけで、体育館のボルテージは早くも最高潮を迎えた。


『はいはいはい!』

『湘南!!』

『白浜!!』


挙手だけじゃなく、ビーチの名前を叫ぶ女の子までいる。

楽しそうな顔で手を挙げている男の子も沢山いて。


…なんか会長の人気、どんどんすごくなってる気がする…。

< 246 / 432 >

この作品をシェア

pagetop