イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


「だって、流奈はお見舞い行ってあげてって言っただけだぞー?それなのに風邪もらって帰ってくるなんて、一体全体、とーるの家でなにしてたのかなー?」


流奈さんが言いながら、生徒会室の扉を開けようとした時。


背後から、ぽんと、私の肩に手が乗せられて。


「なにって、ナニだよな?未来」


振り返らなくても、いい笑顔の会長がいるのが分かる。


「とーる、あんま調子乗ってっと殺すぞー?」


流奈さんは恐ろしい言葉とは裏腹に、セクハラ親父みたいな顔をして会長を肘でうりうりしている。


「流奈になら殺されてやってもいいな」


会長は爽やかに言って私の頭にぽんと手を乗せ、そのまま生徒室へ入っていく。


「…なにあれ、とーる上機嫌過ぎてキモいんだけど…」


流奈さんが今度は引き気味の顔になる。



そして隣で、真っ赤な顔のまま硬直している私を見て呟いた。


「…フラグ、ビンビンかよ」


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