イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
私は会長の武勇伝を聞きながら、ステージの上の会長を眺めていた。
そんな中、会長は淡々と話し続け、
「最後に」
こほん、と咳払いをする。
「とにかく全校生徒、怪我には十分注意すること」
生真面目な顔で、もっともらしいことを言ったと思えば。
「特に、プログラムナンバー5の玉入れ。十分注意すること。挨拶終わります」
会長は凛として一礼し、ステージを去った。
きょうちゃんと森川が私を無言で見つめるので、私も無言で見つめ返す。
『玉入れ…?』
『なんで特に玉入れなの…?』
『玉入れになにがあるんだ…?』
ざわざわ、とグラウンドに疑問が広がっていく。
流奈さんと副会長の笑い声が、聞こえてきそうだ…。