イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


午前中のプログラムは、各クラスの気合いがぶつかり合って盛り上がっている。


出番の少ない私はひらすらに、テントで応援にふける。

目玉のプログラム、騎馬戦では、奮闘する森川の名前を大声で叫んだ。


「3年のクラス強いねーやっぱ」

声援にまぎれて、クラスメイトの女の子が声をかけてくれる。


あんまり話したことのない子だ。

私は笑って頷いて。


「でも、負けてないよ、うちも」

言うと、女の子はにっこり笑って、声援を大きくする。


私も負けじと大きな声で応援した。


騎馬戦3位という栄冠を手にして帰って来た森川たち男子が、ぼろぼろになっている姿を見て、みんな手を叩いて笑う。

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