イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
「ちょ、森川、痣すごいんだけど」
きょうちゃんが指さして言うと、笑い声はもっと大きくなる。
「玉入れなんかより、よっぽど危険なんだよ」
森川がぼそっと呟くので、私が森川の脇腹にパンチをくらわす。
クラスメイトがまたわっと笑って。
「桜田さんって、可愛すぎて近寄りがたい気がしてたけど…全然だね」
さっきの女の子が、そう言ってくれた。
「本当?嬉しい」
「笑うとますます可愛いから、ちょっと緊張するけど!」
「そんなそんな」
ぶんぶん両手を振ると、笑いがこみあげてきて、2人でくすくす笑った。
楽しいな、体育祭。
こんなに楽しい体育祭は、はじめてかもしれない。