イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
「なんか急ですね…」
「いや、未来ちん、修学旅行は前から決まってたから」
流奈さんにズバッと言われて、私はちょっと恥ずかしくなる。
…そりゃそうだ。
「透、ちゃんと予定くらい桜田に伝えておいてやれ」
副会長が会長を叱るように言うので、私は手を振る。
「いやいやそんなわざわざお伝えいただかなくても」
「未来悪い、今日言おうと思ってたんだ」
私の言葉なんて聞いていない会長が、私を見て真顔で言った。
「嘘つけ、修学旅行のことすら忘れてたろ。生徒会の仕事がないイベントだからって…」
副会長が白い目で会長を見て言うと、会長は目をそらしてため息をついた。
「はあ、京都か。だるいな」