イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


「いいじゃないですか京都!行ったことないので行ってみたいです」


私は本気で羨ましい。

幼い頃から、旅行らしい旅行なんて行ったことがない私はどこだろうと羨ましい。


「…未来も来れば」

少し興奮している私に引き気味の会長が言った。


「そうだそうだ未来ちんも一緒に行こうよー!!」

流奈さんも声を高くして言う。


一緒にって…

「そんなことできるんですか?!」

と副会長を見ると。


「できるわけないだろうが阿呆。…桜田、あんまり透と流奈に感化されるなよ」


真顔で言われてしまった。

…そりゃそうだ、色々。


「はあ、まじで行きたくねー」

会長がぼそりと呟き、綺麗にからっぽにしたお弁当をしまう。


「ごちそうさま。明日から3日間、間違って2個作んなよ」

お弁当箱を渡されて、私はそれを受けとった。

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