イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
*
全ての授業を終えて、きょうちゃんと下駄箱へ歩く途中。
「あ、きょうちゃんごめん、トイレ寄っていっていい?」
私が手を合わせて言うと、
「ここで待ってるねー」
そう言ってくれるきょうちゃんにお礼を言って、私は廊下の角を曲がりトイレへ向かった。
少し急いでトイレを済ませ、手を洗ってトイレから出る。
廊下の角を曲がろうとした時、なにやら言い争う声が聞こえてきた。
立ち止まって耳を澄ませてみると、それはきょうちゃんと森川の声で。
…なんだあの2人か。
どうしたんだろ…。
一歩踏みだして2人の方へ向かおうとした時。
「だから、ごめんって!あの時、未来に話そうとしてたなんて知らなかったんだよ」
私の名前が出てきたので、ぴくりとまた立ち止まる。