イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


「2人で歩いてたんだから、今話してるかもとか察してよね…!」

「だからごめんって。未来には俺から話すって」

「いい。ちゃんとタイミング見て私から話す」


「…なんでだよ」

「だから…。私たちのこと知ったら、未来、絶対びっくりすると思うし…。ゆっくり話せそうな時に話すよ」


きょうちゃんがため息をついた。


…私たち、のこと?


きょうちゃんと、森川、のこと?



「じゃ、頼む。俺、部活行ってくるわ」

森川の少し、凛々しい声。


「うん、頑張ってね」

きょうちゃんの、柔らかい声。


聞いたことのない、2人の声だ。


私は自分の上履きを見つめて、ぼんやり考える。


森川の、言葉の意味。

きょうちゃんの、言葉の意味。



…そういう、こと。


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