イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


きっと、出ない。


きっと同じクラスの人たちと盛り上がっていて気づかない。


きっとお風呂に入っていて気づかない。


きっと、出ない。


膝に顔を埋めたまま、言い聞かせて呼び出し音を聞いていた時。


ぷつりと、その音が止んで。



『どうした未来』


その声が、耳元で聞こえて。



目から一筋、涙が零れた。



ああ、どうしてこんなに、胸がいっぱいになるの。


< 310 / 432 >

この作品をシェア

pagetop