イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
『は?未来に関しては焦ってばっかですけど俺』
「嘘つきー」
『お前、電話だと強気だな』
「そんなそんな…」
『…で、お前が鈍感で、なにがあったって?』
脱線した話も、強引に引き戻してくれる。
だから私は、また話しだすことができる。
いつも。
「きょうちゃんと、森川が…」
そう呟いて、だけどその先が続かない。
きょうちゃんと、森川が…。
しばらくその沈黙に付き合ってくれていた会長が、静かに言った。
『あー…、付き合ってた?』
私はベッドの上で、がっくり項垂れる。
「や、やっぱり気づいてたんですか…?」
『森川くんは好きなんだろうなと思ってたけど、きょうちゃんは知らねー』
「…私、全然知らなくて」
『最近だろ?』
「たぶん、はい…」
『なに、それで落ち込んでんの?』
くすっと笑って会長が言う。