イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛

□お帰りなさい、好きです




公園のブランコに腰かけてゆらゆら、私はきょうちゃんから色んな話を聞いた。


きょうちゃんは森川のことを本当にずっと、ただの親友だと思ってたこと。


私が会長のところへ行くようになって、2人になる機会が増えて、森川を意識しはじめたこと。


そんな時森川に、中学の時から好きだったと告白されたこと。

オーケーしたけど、私にどう話せばいいか悩んでいたこと。


3人の関係が崩れるんじゃないかと、不安に思っていたこと。



…悩んでいたのは、不安になっていたのは、私と同じことだった。


会長の言うとおり。


私は、あーと長い息をついて、青い空を仰いで言った。


「中学の時からなんて、全然分かんなかったよー」


きょうちゃんも苦笑いして、同じように空を仰ぐ。


「私もずっと、全然気づいてなかったもん」

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