イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
「…会長に、電話したんだ?」
ああ、墓穴掘ったな。
そう思ったけど手遅れで、今度は私がこくんと頷いた。
秋晴れの、気持ちいい朝。
きょうちゃんと授業をさぼって、仲直りをして、公園にいる。
早く会長に帰ってきてほしいなあ、なんて、素直に思う。
ちょうどいいのかもしれない。
こんな日は。
自分の気持ちを、認めるには。
「きょうちゃん、私ね」
ブランコのチェーンをぎゅっと握って、肩の力を抜くと言葉はすんなり声になった。
秋の涼しい風に乗って。
「会長のこと、好きだと、思う」