イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


「お化けコスっていったら、白のミニの浴衣っしょ」


私はぽろりと、口からチョコボールを落としてしまう。


「桜田、落ちたぞ…」

副会長に言われて慌てて拾うと。


「透、お前も落としてる…」

会長も同じことを言われている。


流奈さんのクスクス笑いの中で、会長が私を見て眉を歪めた。


「未来、ミニスカなんかすんのか」

「しません!」


強く言いきると会長は心なしか肩を落として。


「しねーのかよ」


流奈さんが随分楽しそうな顔で会長を指さして、


「見られたくない葛藤と見たい葛藤…」


そう言うと、会長は流奈さんをじろりと睨んだまま言った。


「ま、時間あったら行くから。ミニスカはやめとけ」

「苦渋の決断…」


流奈さんがまた茶々を入れ、会長が流奈さんの頭をはたいた。


…楽しく、なるといいな。


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