イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


ああ、なるほどな。


と、妙にすとんと納得してしまう自分がいた。


この人は、違う。


会長のファンとか、そういう人じゃない、たぶん。



「探したわよ、透くん」


女性が言うと、会長は黙って私を見て。



「一回だけキスしてから話しにいってもいい?」


そんなことを聞くので。


「だめです、普通に」


私は真顔で言って、会長の胸を軽く押す。



すると会長は抵抗することもなく、すんなりと私から離れた。



立ち上がって、



「こんなとこまで来ないでくださいよ、友梨子さん」



うんざりしたように言う。


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